パリ到着

こんにちは、飯田です。

ブログ第一弾は、今年の夏のパリでの出来事からお伝えします。

パリは想像以上に暑く、今日は熱波
2日目です。多くの人は裸に限りなく
近い格好で過ごしていますが、昨日
ようやく見かけた日本人はこの暑さの
中で(冷房はない)カフェテラスで
マスクをつけ、長ズボン姿でした。
パリは誰もマスクをつけていないのに
この死ぬほどの暑さでマスクか・・・
という姿が非常に印象的でした。

私は前回のメールニュースを書いてから
文字通り波瀾万丈の日々でした。

あんなに熱くメールを書いている
場合じゃないのについ書いてしまい
残された時間でイタリアの電車の
チケットなどをかろうじて取り
最後の最後に予定をなんとか完成させ
いざ荷物も詰めて出発・・・と思いきや

まさかの荷物が重すぎて自分で
持てない、持ち上げられないという
ありえない事態が起きました。

これまでも帰国直前にはワインやら
本やらを山ほど買ってギリギリという
ことはあったのですが、海外旅行歴
20年以上なのに、はじめて出国前に
すでに荷物が重すぎるという事態を
経験しました。

車を出すのを待つ母と、さすがに
心配してくれた息子に見守られ
冷や汗をかきまくりながら
無理やり荷物の選別をしましたが
これといって「これが重い!」と
いうのはカメラのほかにありません。

では何が重いのかというと塵も積もれば
山となるようにずっしりと重いのです。
今回はこれまでの反省やトラウマを
活かしてサプリや薬も多かったから
かもしれません。まあ最大の原因は
一番場所をとる着物でしょう・・・

そしてなんとか羽田にたどりつき
一息ついたらまた翻訳の仕事に
とりかかり、朝早くに出国ロビーに
行きました。そこには見たこともない
風景が広がっており、ここはロシアの
モール?というくらい、海外の高級
ブランド店がどこもかしこも閉鎖
されており、ほぼ何もお店が空いて
いませんでした。

その後は魔の15時間のフライトでした。
これも私の海外旅行歴の中で一番
長い直行便のフライトでした。
今回は背に腹はかえられぬと思い
足元の広いシートにお金を払ったので
わりと体操もでき、仕事しやすかった
のが救いでしたが・・・

いったい何時間経ったんだろう?
と思い恐る恐る時計やフライトルートを
チェックしても、「残り10時間」の
表示。5時間乗ったのにあと10時間!
これはかなりしんどかったです。
そしてフライトでは、私が7月から
避けてきた小麦や砂糖、カフェインの嵐。

さすがにケーキを目の前にして
誘惑に負けたことはあっても
こんなにもその3つに責められたことは
なく、だいたいどれかをとりすぎると
体調を壊すのでかなり恐ろしかったです。

念願のパリのカフェでクロワッサン

そしておそらくそのせいで?
お腹の調子を大いに壊し
せっかくパリについたのに
大したものが食べられません(涙)
昨日やっと、もういいやっと
念願のステーキを食べました。

そしてようやくパリに着いたのですが
機内は激寒だったけど、パリ、暑い!
まぁこの瞬間だけでしょ・・・
と思った私が甘かった(涙)

今回はコロナ禍のせいか、市内に行く
3路線あった直通バスがすべて
なくなってしまった
らしく、市内に
行くにはタクシーか電車のみという
恐ろしい選択肢になっていることに
出発直前に気がつきました。

ここ数年は私はそのバスを愛用して
楽々市内に行っていたのですが
タクシーは一人5000円以上かかり
さすがにそこは節約しようと思った
のが大間違い。

かつてから悪名高かった電車RER B線は
私は何度も乗ったことがあるので
迷わずにチケットも買い、電車にも
乗り込めましたが、まさか?の
エアコンが効いていない・・・

まぁ出発したら効くだろう
フランスだから・・・と思いきや
本当に効かない!!ゼロなのです。
1駅目で降りてひきかえそうかと
思いましたが、すでにタクシー乗り場
からもだいぶ歩いてしまったため
なんとか我慢しようと思ったら
その後は文字通り地獄でした。

そして暑いのは私だけではなく
ジャパン・エキスポ帰りでうちわを
持っている乗客の皆さんも暑い暑い
といってひたすらうちわで仰いで
います。まさかフランスでうちわ?
と思っていた私は扇子もお土産用の
うちわもトランクの奥底・・・
仕方がないので紙でひたすら
仰ぎつづけ、少しでも気をまぎらわせ
ようと向かいの人たちに折を見ては
話しかけていました。

思い返せばフランスの電車にエアコンが
ないことは何度か経験しましたが
完全にエアコンに慣れきった私には
相当な打撃となりました。


まぁこの電車が特殊だという話では
ありましたが、途中で爆発音が
2回もするし(涙)本当に怖くて
途中で降りた方もいました。
私はだいたい旅の初日に洗礼のように
大変な目に遭うのですが、さっそく
それかなと思いました。

その後も書ききれないくらい
個人的には大変な目に遭い
こんなに弱いのに1ヶ月半の
旅に出てしまってどうしようと
途方に暮れていますが
フランス人は皆優しく
できるだけ私を助けようと
協力してくれます。

おかげさまで今日からは
夢のように素敵なアパルトマンに
滞在することになりました。
なんと窓からはエッフェル塔が見え
今朝は寝られなかったので
エッフェル塔が見えるシャンドマルス
という公園までジョギングして
みました。そして帰りがけに
バゲットとクロワッサンを買うという
ザ・夢のようなパリ生活?!
(でも熱波で暑い!!)

着物も大変な思いをして持ってきたので
3回はパリで着てみました。

そして街に出ると、見られる見られる。
日本でも見られますが、視線を感じる
というよりも、個々人にじっと見られる
感じがします。はじめはそれに
かなり違和感があり、私悪いことでも
してるのかな?どうしたらよいものか
と思っていましたが、その後誰かが
笑顔を送ってくれたので、なるほど
見られたら笑顔で返せばいいのかと
納得しました。

これまで高級で一度しか足を
踏み入れられなかったモンパルナスの
クローズリー・デ・リラというお店に
記憶を辿って足を伸ばし、超高級な
店ですが、思い切ってお店の方に
お酒の一杯だけでも飲めるか?と
聞いてみました。ここにはバーが
あるのです。

すると、以前の小娘の私だったら
フンとけなされそうなところでしたが
「もちろんですマダム」と言ってもらい
観光客らしき人が高級なご飯を
食べている外の席ではなく、
かつてヘミングウェイも通った
店内の味わい深い奥のバーへと
通してもらえました。

お店の方の対応もよく、
高くてもいいから飲みたいものを
頼もうと思い切って注文した後
生演奏で流れてきたのは私の好きな
「ミッドナイトインパリ」で
流れてきた1920年代の曲。

その後はまさか?と思いましたが
なんと「天空の城ラピュタ」の
私が小学生の時合唱コンクールで
暗唱した「地球はまわる」が流れ
えっこれって日本の曲だよね??
と思い、釘付けになっていると
その後は知らないメロディが流れ
まあ偶然だったのだろうと思いきや
美空ひばりの「川の流れのように」
だとわかりました。

二曲続けて??

あきらかに着物姿の私に対して
ピアニストの方が送ってくれた
ものでした。

クローズリー・デ・リラの生演奏

これは本当に感動的な出来事で
着物でよかったーと思わされました。

後日もパレ・ロワイヤルでフランス人
たちのハイスピードの議論に
頭がオーバーヒートしてしまい
酔いをさましに一人で歩いていると
写真家の方に声をかけられ
写真を撮ってもらいました。

パリは美女だらけなので
私にもこんな日が来るとは
夢にも思いませんでした。
が、着物暑い(涙)冷房のない国で
夏の着物は無理がありますが
なんとか15回を目指して色んな
ところで着てみたいと思います。
フランス人に「あなたとっても
エレガントね!」って褒められる
のはかなり嬉しいものです。

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