日本と世界の圧倒的なレベルの差

さて、私はまた帝国ホテルの会員用
ラウンジに行きました。もともと
ここに来始めたのは、家ではできない
ことや考えのヒントを得るために
来ていたのですが、だんだんと
ホームっぽくなってきました(笑)

というわけで、昨日は領収書の整理など
そんなの家でやれよ!と突っ込みたく
なるようなことをやっていました。
でも、なかなか家に
いるとできないことって多いですよね。

それにしても帝国ホテルのラウンジは
お金の話をする人が多く、その単位と
いったら500万からみたいな感じで
昨日も億という話がでてきました。

私はだいぶ慣れてしまったので
すごいのかもよくわかりませんが
世間で流行っているような高級
ホテルのいい空間に行って自分の
波動を成功波動に上げる!というのは
まさにここでできるような気がします。
というわけで国際教養講座の
オプション講座で行ってみても
いいかなぁとか思っています。

ここの面白いところは、億の話も
そうですが、いつも誰かが海外の
話をしているところ。先ほども
パリのオペラ座のシャガールの
天井画が・・・とか
スペイン語圏に住んでいる方などが
普通にいるので面白い。

そんなラウンジにあえて来た真の理由は
家ではできない(?)航空券を
取ることです。これもけっこう
思い切りがいるのですが、先ほど
思い切ってヨーロッパ行きの
航空券を取りました。6月に行くことに
しましたので、国際教養講座の6月の
日程が少しだけずれるかもしれませんが
お申込みいただいた方にはまた
ご連絡させていただきます。

さて、私は去年のフランス行きの
飛行機の中でたくさんの映画を観ましたが
突出してインパクトが大きかったのが
オッペンハイマー。

そういえばまさに去年の今頃
スイス人の富裕層のお客様に広島を
案内していた時に、君はこれを
知らないのか?見たまえ!と言われて
見ることにしたのでした。

機内では日本語字幕なしで見たので
非常に難しいうえに、フラッシュバック
のように年月が急に移行するシーンが
山ほどあり、赤狩りのシーンも多すぎて
理解するのが大変でした。ですので
半分くらいの理解力だったかも
しれませんが、それでもインパクトは
本当に大きかったです。

私がこれを観てまず思ったことは
日本はアメリカと戦争すべきでは
なかったということです。

こんな国と戦争したら負ける以外に
道がない。圧倒的な国力の差を
感じてしまいました。そんなことも
わからなかったのだろうか?と思って
しまいますが、猪瀬直樹さんの
敗戦についての本には、当時の
日本人でも特にインテリ層や
海外経験のある人は強く反対
していたと書かれていました。

でも多くの一般の日本人は勝てると
思っていたわけです。

戦争というのは武力に
よるものの、結局は国力と国力の
総力戦であり、国力とは何か
というと単なる技術力だけではなく
文化力だったり、経済力だったり
国民全体の知性の高さだったりを
全部かけあわせたものだと思います。

少なくとも1940年代の日本と
アメリカでは、どう考えても
国力が違いました。

それなのによく本気で鬼畜米英とか
言ってたなぁ・・・と思うと
私は愕然としてしまい、本当に
竹槍でアメリカに向かっていったような
気がしてしまいます。

当時勝てると思って戦争に
突き進んだ人たちは、主に
日本語だけで情報をとり、
日本は神国であり特別な国である!
と思っていた人たちだと思います。

今の日本にもかなり強く
そういった傾向があると思います。
スピリチュアル系の人の話では
昔聞いたのでは明石が世界の
中心だとか、最近のでは日本人
女性が世界で一番波動が高いとか・・・

私はえっ、何それ?
エビデンスあるの?
せめて比べたことある??
と言いたくなってしまいますが
私の本に書かれているようなかなり
しっかりした研究内容に限って
エビデンスを提示せよとか
言われるくせに、あなたの過去生は
フランス人とか、日本人女性は
世界で一番波動が高いというのは
誰もエビデンスを出せといわず
「へーそうなんだー!」と普通に
納得している人が多いことに
私は本当に驚いてしまいます。

私はオッペンハイマーを見た時に
ああ1944年ごろの、日本がさんざん
悲惨な状態だった時に、アメリカは
こんなにも豊かでかつ研究に
つぎ込めるお金があったのか
そして世界中のトップクラスの
研究者が頭を突き合わせて考える
場があったのか・・・というのに
驚きを隠せませんでした。

日本でもレベルが高いものは
たくさんあります。一番はきっと
技術力なのだと思います。でも
技術は使う人あってはじめて
伸びるものであり、表現力が
なければせっかくの技術が活きる
こともありません。零戦がつくれても
パイロットを殺してしまう神風
特攻隊という使い方でよかったのか
そんな方法は竹槍で軍艦に立ち向かう
ものではなかったのか・・・

どう考えても負けであるくらい
圧倒的な差があるものに
精神力で立ち向かおうとしたのが
日本の第二次世界大戦だったと
思います。そこに至ったのは世界の
レベルの高さをきちんと認識せず
日本だけはすごいに違いない!
という勝手な思い込みを強めて
突き進んでしまった結果に
あると思います。

私は世界と日本のレベルの差を
知るのには実際に現地に行くことに
加え、語学力が本当に大切だと
思います。たとえば去年は
エールフランス航空に乗りましたが
私は英語とフランス語がわかるので
ほぼどんな映画も見れました。
でも日本語しかわからない場合
日本語字幕のある映画など
圧倒的に少数で、選択肢が
大幅に限られます。エールフランスは
フランスの会社であり、
グローバルスタンダードな航空
会社です。

日本人の多くは日本スタンダードに
しか慣れていないので、エール
フランスで映画を見ようとしたら
なんで日本語がないんだ!!と
怒るかもしれません。でもこれが
世界のスタンダードであり
日本語に訳される情報なんて
そんなわずかしかないのです。
これが世界の現実です。
日本語なんて超マイナー言語だからです。
日本に来る私のお客さんなんて
「こんにちは」も「ありがとう」も
知りません。

そんな僅かなものだけで世界を
理解しようとしたら、当時の
軍部や日本人のようにかなり
曲がったものの見方になって
しまいます。それは世界中を
旅して比較したこともないのに
日本人女性が世界で一番波動が
高いというようなものだと思います。

最近の日本にはこうした傾向が
とても強いように思います。
私は実際ヨーロッパに
行って思いましたが、特に西洋
由来の文化に関しては、
まだまだ叶わないような圧倒的な差があります。
そしてそこに立ち向かおうとすると
大変な困難が待ち受けているのです。

だから多くの日本人留学生は
大学時代に名門大学に留学して
挫折して帰ってくるのだと思います。
その差は100年経ってもあまり
埋まっていないのです。
そして主に海外で挫折感を抱いた人が
今度は妙な日本贔屓になって「日本こそ
世界で一番!!」という言い方を
するのです。

私のこの20年はその差を少しでも
埋めたい、ヨーロッパ人に負けたく
ないという気持ちでさまざまなことを
学んできました。その甲斐あってか
今では、心理的に欧米人を
怖いとか、圧倒されてしまうとか
彼らに比べて私は劣ってると思って
ビクビクするようなことは
ほとんどなくなりました。

私は別に欧米を絶賛したい訳でも
ありませんし、フランスの子供たちが
折り紙をする手つきを見ながら
あぁ日本人って本当に器用なんだなと
実感しましたし、そのおかげで
技術大国になったんだと思いました。
また和食の繊細さも本当に
素晴らしいと思っています。
着物だってシャネルスーツに
負けない美しさと迫力があります。
でも私が気づいたことは私自身の
欧米との比較体験を重ねることで
気づいたものであり
誰かの受け売りとか、日本は神の国だ
とかいっているわけではありません。

日本には確かに美しいものや
美しい自然が豊かにありますが
日本だけが正しい!!とか
日本は世界一なんとかだ、と
ほとんど思い込みで断言するのは
危険なのではと思っています。
(ちなみに「Youは何しに日本へ」は
ものすごくバイアスがかかっています。
インバウンドの8割程度は今も昔も
アジア圏からの旅行者です
でもこういうことYouTubeや
スレッズで書くとやたら敵意に
満ちたコメントが来るんですよね・・)

私が学んだパリ政治学院という
学校は国際政治の外交官や官僚を
育てるエリート養成学校でしたが
当時まだ頭がお花畑だった私は
当時の日本の若い人たち同様に民主党が
勝てば日本は変わると無邪気に
信じ、世界は良くなると思って
いました。ところがこの学校で
教えられたことといえば、
理想と現実は相反する概念である
ということでした。

私はよくこんなことを20歳の
学生に言うなぁ、なんて学校なんだ
と思っていましたが、この学校の
有り難みを知ったのは35歳を過ぎた
ころからでした。

つまり、世界を冷徹に見てみなさい。
世界は戦争で満ちている。
その現実を直視しなさい。

その上でどう振る舞うか
それを学ぶのがこの学校だったのです。
そしてそれがフランスの外交術です。
現在奮闘中のマクロン大統領は
まさにここで学んだんですよ。

まずは現実を冷徹に直視すること。
日本人はこれをすることを嫌い
理想のままに突進しがちです。
(これは原発の対策でも顕著な差でした)

でもオリンピック選手が世界で勝ったのは
もちろん現実を冷徹に見てその上で
コーチとともに、勝つための
戦略を練って練習してきたからです。

混沌とする世界の中で
どうすれば自分のコマを
進めることができるのか?
欧米の考え方にはまだまだ
学ぶところがある気がします。

4月からは世界レベルに自分を
引き上げる国際教養講座を開講します。
外国の現実は日本にいる時の想像や
妄想よりもよっぽど厳しいですが、自分の
理想を少しでも現実に近づけ
後で痛い目に遭わないでいられるように
先に学んでみませんか?

By Miki

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