イタリアにはパッセジャータという
独特の散歩の習慣があるのだと
イタリア都市研究の先駆者である
陣内先生の本で初めて知った。
先生はそのパッセジャータを
いかにも魅力的に描写しており
きっとこれはパブリックライフにも
関係があるから見てみたい!
と本を読みながら思っていた。
それから数年が経ち
私も数々の都市で
パッセジャータを経験したけど
これ、本当に面白い。
たとえばサレルノ。
サレルノは観光客がそこまでいない
小さな都市で、小さな都市ほど
パッセジャータの習慣がよくわかる。
今日は月曜の16時だというのに
あれ?日曜だったっけ?
というくらい店は閉まって
ふーん月曜は休業なのかと思いきや
18時を過ぎたころにはどんどん
店が息を吹き返し、海岸沿いにも
メインの道沿いにも(もちろん
歩行者空間)どんどん人が溢れ出す。
パッセジャータを見ていると
この街の人が全部出てきてるのでは?
と思うほど大勢の人が繰り出し
3日も歩いたら飽きないのかなと思うけど
イタリアのおばさまたちは
この時が一番大事!とばかりに
バッチリお化粧をして大ぶりの
アクセサリーをつけてオシャレして
街に繰り出す。もちろん男性は
あのオシャレなリネンのシャツに
しっかりアイロンをかけて。
(たまにイタリアの伊達男は
自分の船に乗るのにジャケットを
着ていることもある!)
私も今日は頑張って
海水浴の帰りだけど
もう一度メイクをして
ローマで速攻買った真っ赤な
ワンピースにヒールのサンダルで
繰り出してみた。
まぁ私がどんなに頑張っても
まだまだイタリア人には追いつかないけど
でもオシャレって単なる楽しみではなく
自分に自信を与えてくれる
最強の武器だと思う。
(もっさりしてると誰も相手に
してくれないので、海外では
ネガティブスパイラルが始まってゆく)
イタリアって本当に
インフォーマル・パブリック・ライフの
宝庫だわ。日本には風光明媚な
ところは山ほどあるけど
インフォーマル・パブリック・ライフが
ないのが残念すぎる。
17時で閉店して、さるぼぼと
しば漬けと中国産のお土産を
売ってたらいいわけじゃないんだよ〜
ちなみにイタリアで売っている
ほとんどの商品はイタリア製。
アマルフィまで来て
皆が何してるかといえば
海水浴とショッピング!
日本がイタリアから見習えることは
本当にたくさんあると思う。